ご挨拶

ご挨拶

日本とは
日本文化とは
日本の美とは

その問いかけの実験と体験をしてきたこれまでの人生の集大成に、「日本文化のおおもとにある精神」を訪ね、紡ぎ、編み、伝える場として「雅藝日本文化協会」を平成三十年五月に立ち上げることとなりました。

縄文と弥生、伝播と建国、神道と仏教、鄙と雅、公家と武家、室町と桃山、芸能と芸道、江戸と明治の文明開化、聖と俗、和魂と漢才、洋才・・・。宗教、文学、美術、社会、民俗学・・・。

そして、四季の自然が織りなす、形、色、音、光、影を細やかにとらえ、歌や文様やかたちに表現されてきた美意識、記号や言語にはできないその本質。現代まで脈々と続く、風土に根ざした歴史の中での様々な側面と、その時代時代の背景から生まれ潜む多彩な要素によって織りなされてきた日本人ならではの精神性、心、魂、そして日本という国の文化。

これまでも利休、本居宣長、岡倉天心、柳宗悦、和辻哲郎、鈴木拙・・・。外からの眼ではブルーノタウト、ベネディクト、マルロー、フェノロサ、ドナルドキーン、・・・等々。内外の多くの方々によって、その本質を解き明かす試みが重ねられてきました。

私たちは、このような優れた先哲に学び、衣鉢を継ぎつつも、独自の方法で日本の精神論、美意識の深層を探求し、決して一次元的でない日本文化の多層性と魅力を広く伝え、世界からの日本観を深める、「遺るもの」としての本をまとめあげていく活動をはじめます。

明治という日本を手放した時の天皇の御製には、まさに今の思いに重なるものがございましたので會の志といたしたく存じます。

とつくにの人に見すべきしきしまのやまとにしきを織りいださなむ   明治天皇御製

とつくにの人に見すべきしきしまのやまとにしきを織りいださなむ
明治天皇御製

当社団の主な活動として「一、国際出版事業」「二、国際交流活動」「三、日本文化体験事業」を推進してまいります。

一人でも多くの方に、私たちの活動をご理解いただき、共有していただくこともまた、大切な使命であると考えております。皆様のご協力、ご参加のほど、切にお願い申し上げる次第です。

一般社団法人雅藝日本文化協会   代表理事川邊りえこ